この記事でわかること
- HIVはなぜ男性間や同性間で多いのか
- ゲイの病気だと言われている理由
ゲイの出会いは「ヤリ目」が多いと言われています。
僕は体から始まる関係については、別に否定も肯定もしないですが、その中でも注意してほしいのが「HIVへの感染」ですね。
非常に心苦しい話ではあるんですが、HIVは「ゲイの病気」と言われているほど同性間での感染率が高く、問題にもなっています。
今回は、このHIV感染の背景について詳しく書かせていただきます。

ゲイとHIVの関係について
「性病」とは言っても、いろんな病気があります。
HIV、梅毒、淋病、クラミジア、B型肝炎などですね。
その中でも「HIVはゲイの病気」と言われるほど、ゲイと密接な関係にあります。
HIVへの感染は圧倒的に男性が多い
まずは以下をご覧になってください。
HIV感染者(報告数)
国内合計19,747人のうち男性は18,684人、女性は1063人
まずHIVの感染に関しては、女性と比べると男性が圧倒的に多いです。
というのも、女性の膣(アソコ)は粘膜が層のように重なっています。
それに対して男性同士の場合はアナルを使用することになりますが、腸管の粘膜は単層で、非常に傷つきやすくなっています。
なので、HIVウイルスが感染しやすくなっているんですね。
感染経路は同性間が多いことが立証されている
次に以下をご覧になってください。
性的接触による感染(報告数)
男性合計18,684人のうち、男性同士が13,348人(異性3,345人、残りはその他経路)
先ほどは、HIV感染者は女性より男性が多いと書きましたが、その男性の中でも「同性同士の性的接触」が圧倒的に多くなっています。
これはあくまでも報告数ですし、実際はプライバシーの関係で答えたくないという人もいるかと思いますので、実際にはもっと多い数になっているでしょう。
ちなみに上記の数字は日本国籍に限ったことであり、外国国籍の場合でも、同じように男性同士の感染が圧倒的に上回っている結果になります。

HIVが男性同士の性行為で感染しやすい理由
では、なぜこんなにも男性同士の性行為はHIVに感染しやすいのでしょうか。
これにはセクシャリティの問題や、ゲイカルチャーが大きく関わってきます。
ちなみにどれか1つが原因となっているわけではなく、だいたい感染する場合は「複数のケース」が重なっていることが多いです。
男女に比べると性行為が多い
まず男女の性格の違いについてですが、男性は「頭の中がエロしかない」と例えられるように、性行為に対して考え方が軽いです。
特にゲイに関しては、友達同士のセックスも普通にありますし、出会い系サイトやアプリ・掲示板でも、「エッチすることが前提」みたいな風潮があります。
出会いの基準が「内面重視」というよりかは、「エロいことができるかどうか」という傾向が強いんですよね。(すべてのゲイに当てはまるわけではありません)
またゲイの世界は「捨て場がない」と言われるほど、どんな見た目の男性であっても需要はありますし、やろうと思えばいくらでもできます。
売り専と呼ばれる風俗に関しても、男女のように法規制がないため、いわゆる本番(挿入行為)だって違法にはなりません。
※同性同士では売春防止法違反などが適用されないため
最近では、お金を稼ぐためにパパ活やサポを募集する若い子も増えていますので、HIV感染に拍車をかけている状態なんですよね。
HIVへの関心が無い
HIVへの関心が無いことも理由の1つです。
例えば男女間であれば、結婚や妊娠、子育てなどがありますので、将来のことを考えて「健康に長生きしたい」と考えている人も多いでしょう。
対してゲイの場合は、将来のことを考えている人もいるのですが、どちらかというと消極的な人が多いんですよね。
「長生きしたって意味がないから、どうせなら今を楽しみたい」と後先考えずに快楽を求める人が多い傾向にあります。
アナルセックスをする
ゲイの性行為と言えば、基本的に「アナルセックス」がメインになります。
またアナルセックスをしないバニラ派でも、興味本位だったり、パートナーから求められてすることもあるでしょう。
アナルは女性の膣と違って、腸管の粘膜が単層になっていますので、少しの刺激で傷ついて出血を起こします。
「有料発展場」という施設の存在
ゲイの世界には「発展場」という施設が存在します。
カタカナで「ハッテン場」と表記することもありますが、いわゆる男性同士が「性行為を目的」として入る施設のことですね。
発展場は、大小さまざまなものがありますが、週末になると人が溢れかえっており、施設の中の至るところで性行為が行われています。
そして最大の特徴が、性行為をする相手=全く知らない人ということです。
もちろん乱交プレイなども普通に行われていますし、性病を持った人が混じっている可能性だって非常に高いです。
こういった施設が、都市部に行けばいろんなところに存在しますし、性欲を発散させるために利用している人も多いんですよね。
「MSM」の存在
「HIVはゲイの病気」と言われる理由の中に「MSMの存在」があります。
「男性間性交渉者」のことを指します。Men who have Sex with Men=略してMSMですね。
このMSMというのは、男性同士で性行為をするという意味ではゲイと変わらないのですが、ゲイやノンケといったセクシャリティは問いません。
- ノンケであっても売り専やパパ活、サポの募集で男性の相手をしている
- ゲイという自認はないが、何らかの目的で男性と性行為をする
- AV男優としてゲイを相手にプレイを行うことがある
日本で特に多いのがこのような人たちになりますが、これらはゲイも含めて「MSM」になります。
ゲイ当事者からすると何の関係もないように思えますが、実際にカミングアウトをしていないだけでMSMの男性は多いので、知らずに関係を持っていることもあります。

「コンドーム無し」に対して抵抗がない
それに加えて、男性同士は妊娠することが絶対にありえないので、コンドーム無しでの性行為に全く抵抗がない人が非常に多いです。
男女の場合は、性病を防止する他に「避妊」を目的としてコンドームをつけることも多いですが、男性同士だと避妊をする必要がありません。
逆に「コンドームをつけることに抵抗がある」という人も多いです。
これがHIVの感染を加速させる原因になっているんですね。
陽性者同士のセックス募集
これはゲイの中でも知られていないことが多いんですが、無料の出会い掲示板などでは「陽性者同士のセックス募集」を見かけることがあります。
例えば「ポジ」「生種」などの言葉を使った募集ですね。
-
-
参考ゲイの「ポジ種」や「ヤバ交尾」の意味は?ゲイアプリや掲示板で関わってはダメな理由
続きを見る
一般常識で考えたらありえないことですが、ゲイの出会いの中では普通にありえる話なんです。
薬物使用による感染率の増加
そして、さらにHIVや他の性病を加速させているのが「薬物」の存在です。
ゲイはアナルセックスの快楽を求めて、違法薬物に手を出すことがあります。(賛否両論がありますが、経験者は多いです)
今となっては考えられないことですが、昔は普通にゲイショップなどでも売られている時代がありました。(当時はまだ合法なもの)
快楽を求めて薬物を使用すると理性なんてなくなりますから、コンドーム無しなんて当たり前ですし、病気になろうがどうなろうが関係なくなります。
治療しようとしない感染当事者
HIV感染が拡大している理由に「当事者が治療をしない」というものがあります。
今は医療の進歩により「HIVは感染するとエイズになって死ぬ病気」から「HIVは死なない病気」へと変わっています。
またPrEPという治療法により、HIV感染者と性行為を行っても、感染リスクを99%まで下げることができるようになりました。
しかし、こういった変化とは反面に、
- 未感染者は「PrEPがあるから感染してもいいや」
- 既感染者は「PrEPを飲んでもらえば大丈夫だし問題ないか」
という考えを持っている人が少なからずいるのも事実です。
HIVの治療薬は、障碍者手帳の対象にはなりますが、交付されれば安くなりますが、交付されなかったりされるまでは高額ですからね。
※すべての人がそういうわけではないですが、一部こういった考えを持っている人がいることを理解してください
高額医療費の制度を使ったとしても、それなりに大きな負担があるので、実際に「治療しない人」「治療できない人」がいるのも事実です。
それなのに性欲に負けて性行為に及ぶ人もいますので、そこから感染が拡大することもあります。

もしHIVへの感染を疑うようなことがあった場合
ここまで読んでいただいた中で、はっきりと「自分はHIVや性病に感染していない」と言い切れる人は少ないと思います。
HIVは「アナルセックスをしない限りは感染することがほとんどない」と言われていますが、
- 体調不良などで免疫が低下しているとき
- 口内に傷があるときにフェラをしたとき
- 相手のアナルを舐めたとき(痔などで出血がある時は特に)
こういった場面でも感染することがあります。(キスでは感染しないですが、口内に出血がある場合は話が変わってきます)
確率としては1%にも満たない数字ですが、あくまでも確率なだけなので、0%でない限りはいつ感染してもおかしくない話なんです。
なので、少しでも心配がある、または頻繁に性行為をする場合は、定期的にHIV検査を行うことをオススメします。
今は医療の進歩により、検査の精度も上がってきていますが、実際には感染してから3ヶ月ほど経過しないと正確な検査結果は出ません。(潜伏期間があるため)
またHIVと梅毒は一緒に感染しやすいと言われていますので、同時にいくつかの性病検査を行うことをオススメします。(B型肝炎や淋病なども含めて)

無料の検査を受ける
性病の検査で受けるキッカケとして多いのが「無料の検査」です。
例えば大阪に住んでいる場合、「大阪 HIV 無料検査」とGoogleなどで検索すると、保健所や医療センターが実施している無料検査のスケジュールが出てきます。
無料で受けることができるのは嬉しいですね。
ただデメリットとしては、
- 他の人と顔を合わせることになる
- 開催されている時間が極端に短い
- 定員数に達すると受付終了となる場合がある
こういったことが挙げられます。

病院での検査を受ける
病院やクリニックで検査を受ける方法もあります。
「性病科」、もし無い場合は「泌尿器科」で受けることが可能です。
倦怠感や発熱などすでに症状が出ている場合は、保険が適用されるのが大きなメリットです。
デメリットとしては、
- 症状がない場合は保険適用外になる
- 匿名での検査はできない
- 検査結果を人に聞かれる可能性がある
こういったことが挙げられます。

自宅にて性病検査キットを使う
最後に紹介するのが、自宅で性病検査キットを使う方法です。
使い方は非常に簡単で、中学生でも問題なく使えるキットで採血、そして尿を採取して送ることにより、結果をウェブ上で確認することができます。
誰にも会わずに完全匿名、そして無料検査や病院・クリニックのように待ち時間などがなく、いつでもできるというのが最大のメリットですね。
また全国どこでも対応しており、もし陽性だった場合に医療機関との連携もしてくれるので、非常にありがたいです。
家族と同居している場合でも、郵便局留めを利用できます。
デメリットとしては、
- 検査キットの購入にお金がかかる
- 注文から検査結果まで1週間ほどかかる
- 採血を自分でする必要がある
こういったことが挙げられます。
しかし、採血とは言ってもランセットという小さな器具を指に押し当てるだけですし、痛みもほとんどありません。
失敗した場合でも、無料で新しいものと取り換えることができます。
検査キットでの方法は、いつでもどこでも誰にも会うことがなく簡単に検査を受けることができますので、最近は利用者数も急増しています。
専門的なサポート体制も整っていますので、気になる方は一度チェックしてみてください!

最後に
「HIVはゲイの病気」と言われると少し気分が悪いですが、それだけ男同士の性行為にはリスクがあり、性病は身近な存在だということです。
早期発見ができれば、手遅れになるということはないので、ぜひ一度でいいので検査を受けてみてください。
そして安心で安全な気持ちいいセックスライフを送りたいですね!