
この記事でわかること
- カミングアウトの必要性
- カミングアウトのメリット・デメリット
長年ゲイの世界にいると、いろんな世代のゲイとお話をする機会がありますが、年齢に関係なく相談を受けることがあります。
その中でも一番多いのが「カミングアウト」についてです。
自分のセクシャリティを隠して生きていくのは辛い反面、カミングアウトは人生を左右する非常にデリケートな問題ですからね。
今回は、カミングアウトの必要性などについて書かせていただきます!
この記事の目次
ゲイのカミングアウトについて
まず結論から言うと、カミングアウトは別に今すぐする必要はありません。
する必要がないと言えば誤解が生まれるかもしれませんが、自分に関係のあるすべての人達にカミングアウトをする必要がないということです。
実際にカミングアウトをするメリットやデメリットは何があるでしょうか?
ちなみに僕自身は高校時代にカミングアウトをしており、家族や友達、その他の人にもゲイであることを打ち明けています。
そのことも踏まえて、メリットやデメリットを説明させていただきます。
カミングアウトのメリット
まずカミングアウトのメリットについて3つ書かせていただきます。
自分に対して正直に生きることができる
1つ目は、自分に対して正直に生きることができる点です。
ゲイであることをカミングアウトできずに生活をしていると、それを隠すために何かと嘘をつかないといけません。
そのたびに「隠し事をしている」「嘘をついている」という後ろめたさを感じますので、精神的に息苦しい生活になるでしょう。
そういった話題に関わらないようにしても、「関わらない」「避ける」という行動が必要になりますので、やはりめんどくさいと感じますしストレスになります。
カミングアウトをしていると、ありのままを打ち明けることができるので、自分に対しても正直に生きることができます。
後ろめたさがなくなったのもいいですね。
新たな出会いや築かれる関係がある
2つ目は、新しい関係性についてですね。
僕はカミングアウトをすることにより、
- 本当に仲良くできる友達が増えた
- ゲイという話題があることで新しい関係ができた
- 「実は俺もゲイなんだ」と意外なゲイ友達ができた
など、このようなことがありました。
カミングアウトする前は、どれだけ仲が良くなっても、間に壁一枚くらいの距離感があったんですよね。誰に対してもです。
しかし、カミングアウトするようになってからは、その壁一枚が取っ払われたような気がしますし、セクシャリティ関係なく新しい出会いが増えました。
また余計な関係が減ったのも良かったです。
恋愛に抵抗がなくなった
3つめは、恋愛に対して抵抗がなくなったことです。
カミングアウトする前は、
- 付き合うことに抵抗があり恋愛と向き合えなかった
- どこからともなく相手に対して申し訳ない気持ちがあった
- 恋愛に抵抗があったせいでワンナイトの関係ばかりだった
別に生活自体には困らなかったんですが、恋愛においての充実感がなかったんですよね。
ただカミングアウトをしてからは、恋愛をするのも楽しくなりましたし、ワンナイトの数も明らかに減りましたね。
どことなくあった「自分が悪い」という気持ちもなくなったので、非常にスッキリしています。
カミングアウトのデメリット
ただ反対にデメリットを感じることがあったのも事実です。
今でさえ笑って過ごせるようになりましたが、当時はものすごく落ち込んだこともありましたし、今だにしんどいと感じることもあります。
それが主に以下のようなことになります。
どんなに仲が良くても壊れる関係がある
ゲイとカミングアウトしたときに、今までどれだけ仲が良くても壊れる関係が出てきます。
「仕方がない」と割り切ることができればいいですが、実際に親友レベルの友達に拒絶をされた時は、かなり落ち込みました。
相手も人間なので、最終的には拒絶された事実を受け入れるしかないのですが、連絡先などをブロックされた時は本当に凹みました。
テレビなどでオネエタレントが活躍しているのを見て笑っていても、やはり自分に関係のある人間がそうだったら、話が違ってくる場合もあります。
「理解している」と言いながらの無理解
けっこう女性に多いのですが、「LGBTQ+に理解があるんだ!」とか言いながら、全く理解をしていない人もいます。
理解しているという言葉の本質の問題ですね。
- 平気で気分の悪くなるような言葉を口にする
- 自分自身をアクセサリー感覚で見てくる
- 何かあれば、すぐに「あなたはゲイだからね」と言われる
最初は「理解してくれて嬉しい」となるんですが、一緒にいるにつれて本性がわかってくると、逆にしんどくなることもあります。
自分自身を見られているのではなく、あくまでもその人の中にある「ゲイ」というイメージを当てはめて、すべてを語ってくるんですよね。
こちらが反論や意見を言おうもんなら、「ゲイのくせに」みたいな手のひら返しもあります。
自分自身がわからなくなる時がある
カミングアウトをすると、良くも悪くも世間の「ゲイ」というイメージと重ねられます。
なので自分の意見などが意図しない形で伝わることが非常に多くなり、世間と自信とのギャップを痛感することになります。
そうなると「本当にこれは自分が求めていた世界なのかな?」と疑問を抱くなるようになり、自分自身の気持ちが分からなくなるんですよね。
家族や親友であっても傷つく覚悟は必要
ちなみにTwitterやSNSなどのカミングアウト談を聞いていると、「これなら自分でやってみよう!」と考えている人も多いかと思いますが、それらは美談であることを忘れないでください。
カミングアウトをして、逆に家族や親友との関係が崩れることもあります。
よく父親より母親のほうが理解があると言われていますが、僕は「あなたがゲイなら生まなきゃよかった」と高校時代に言われたことがあります。
また親友の「気持ち悪いから連絡をしてくるな」と拒絶された経験もあります。
なので、「家族や親友だから受け入れてくれる」というのは、あくまでも成功パターンというだけで、逆に拒絶されるパターンもあることを忘れないでください。
カミングアウトは本当に大事な人だけでOK
以上のことから、誰にでもカミングアウトをするのではなく、
- この人にだけは自分が傷ついたとしても伝えておきたい
- どうしても周りに隠しながら生きるのが辛い
- 自分にも他人にも正直に生きたい
こういう場合のみカミングアウトをすればいいんじゃないかなと思います。
正直なところ、ノンケからゲイになることがあるように、いつゲイから他のセクシャリティに転向するかは自身でもわかりません。
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ゲイも数あるセクシャリティの中の1つですからね。
どう変わっていくかわからないセクシャリティを、わざわざ他人に伝える必要もないですし、今目の前にいる大切な人を大事にできていれば大丈夫です。
最後に
今回はカミングアウトの必要性などを書かせていただきましたが、周りにつられてカミングアウトをすると、人生を左右する大きな問題になりかねません。
そうならないためにも、カミングアウトをしなければならないではなく、「自分にとってカミングアウトは必要なのか?」を基準にしていきたいですね。
